美竹文庫創刊の辞
 私たちは、「教会は『伝道する教会』とならなければならない」、という理念と主張を高く掲げて、この美竹
文庫を設立する。その目的は、この理念に沿う良質な書物を集め、それらが誰にも手軽に入手できるようにし
て、広く世に浸透させることである。
 思うに、今日における日本の教会の地盤沈下には著しいものがある。教会の高齢化と献身者の極端な減少
は、すでに誰もが気が付いているであろう。小教会の統廃合の必要性は、すでに目前に迫っている。しかしそ
れだけではない。今日の日本におけるキリスト教は、どれだけ一般社会から尊敬を受けているであろうか。キ
リスト教は必ずしも誰もがすすんで入信しなかったときでさえ、社会から一目置かれていた時はあった。何
か事あるときときには、人々はキリスト者の意見にも耳を傾けた。国家社会の重大な危機のときには、たとい
少数意見ではあっても、キリスト者の意見は必ず紹介された。しかし、今日の日本や日本社会においてはどう
であろうか。たとえば憲法改正の問題について、教界内では相当に見識の高い意見が披瀝されているのに、一
般社会からは必ずしもそのようには期待されず、従って注目もされていないのである。
 確かに、日本のプロテスタント教会を代表する日本基督教団内の三〇年来の混乱が、今日このような事態
を惹き起こしたことは否めない。しかし、更にその奥にある原因を問うならば、これらは必ずしも時代の流れ
から必然的に出てきたものではない。また、時が来れば自ずと神が解決してくださること、従って我々は、た
だ傍観者のようにこれらを拱手して見ていればよい、ということでもない。なぜなら、このような事態に立ち
至ったことに対しては、我々伝道者自身の責任が大いに問われなければならない。また、今日における教会形
成のあり方が大いに問われていると考える。
 教会が伝道という主イエス・キリストからの尊い、光栄ある使命を蔑ろにするや否や、たちまちそれは気の
合った人々だけが集まる心地よいサークルのようになってしまう。その円滑な運営の為に、実に多大な努力
とエネルギーが傾注されるが、教会内に悩みの種が尽きることはない。そして、いつの間にか、教会は塩味を
失った塩のような無用の長物となってしまうのである。
 私たちは更に、もう一つの事実にも絶えず注意を払うことを促される。即ち、私たちの教会が「伝道する教
会」となるという歩みは、各教会それぞれ別々の歩みとしては成就できず、日本基督教団全体の、ひいては、日
本の教会全体の歩みとならなければならない、ということである。このことには二つの課題が含まれている。
第一の課題は、日本の教会全体がもう一度、聖霊降臨によって成立した初代教会の初心に立ち帰り、信仰的・
霊的に覚醒されることである。第二の課題は、各教会が各個教会主義のエゴイズムから脱却し、考え方や伝統、教
派の相違をも乗り越えて、公会主義の理念を生かし、伝道においてたがいに手を取り合うことである。
 これらはいずれも、達成困難な「幻」には違いない。しかし、教会は幻を見てこそ教会として歩める。日本の
教会全体が「伝道する教会」となるというこの一点において、同じ方向を向くならば、私たちの息子・娘の時代
に於いて、それらは単なる幻ではなくなると思うのである。
 私たちはこれらのことを考え合わせて、西暦二〇〇五年の教会総会に於いて、本文庫の設立を決議した。そ
の目的は、私たちの教会自身がますます「伝道する教会」となると同時に、日本全国の教会の兄弟姉妹が一致
して「伝道する教会」を目指すようになることである。その為に、少なくとも最初の三年間は、本文庫は無料配
布を行い、本教会の伝道特別献金によって経費を賄うことを決意した。

  2006年4月30日
                          		日本基督教団美竹教会
                              	牧師 上 田 光 正


第4回配本 『開拓伝道物語』
(大串 眞 著)
 3月20日に、「美竹文庫」第四巻が発刊されました。『開拓伝道物語―地の果てまで福音を
―』という題で、千葉北総伝道所で伝道しておられる大串眞先生に執筆して頂いたものです。
テーマは「協力伝道」ということでお願い致しましたが、内容は先生が主として四国で(第二部
は現在の千葉で)実践された協力伝道のご体験を、証の形で書いて頂いたものです。四国は四万
十川の清流が近くを流れる幡多地方での話です。信徒20名、礼拝出席10名強の伝道所が、近
隣の諸教会との文字通り一体となっての協力伝道の下に、どのようにして会堂建築を成し遂げ、
伝道所から教会へと成長して行ったかを述べた証(実話)です。「証」ですから、大変読みやす
く、しかも、内容は励ましと示唆に富み、著者の伝道者スピリットには見習うべきものが多々あ
ります。一応教会生活を真面目にしておられる方なら、どなたにもお勧めできます。今まで通り
人気が高く、発刊してから僅か一ヶ月足らずの内にすでに払底してしまいました。現在再版を印
刷中です。
 顧みますと、2005年の教会総会で本文庫の設立を決議して以来、早くも4巻を重ね、よう
やく軌道に乗ってきました。これまでに、通算1万1千5百部を捌いたことになります。最初は
他教会の方々は不思議な顔をして見ておりましたが、わたしは大きな集会があると、必ず会場に
沢山の本を送り、それを皆さまに行商人のようにお配りし、注文を取って歩き廻りました。次第
にこの文庫の価値が理解されると共に、多くの方々が助け舟を出して下さるようになりました。
幾つかの教区総会で百冊、2百冊と配って下さったり、一教会で大量の注文をして下さったりす
るようになりました。それと共に、美竹教会が決して大きな教会ではないにも関わらず、このよ
うな事業をしていることに対する忌憚のない感謝の念を表明して頂けるようになったことは、ま
ことに主に感謝して止まないことです。
  初版 2010.3.20   
配本4
 << A5版103頁、美装 >>
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第3回配本 『聖書、祈り、伝道』
(上田光正著)
 一昨年に出版された第一巻『伝道の幻に生きる教会』(山口隆康先
 生著)は、この9月で3千5百部をほぼ全部払底することが出来ま
 した。これを用いて読書会を開き、開拓伝道を準備しているなどの
 嬉しいお知らせを頂き、大変感謝しております。第二巻『プロテス
 タント日本伝道150年』(近藤勝彦先生著)はただ今3千部をす
 でに皆さまに提供することが出来ました。誠に感謝に堪えません。
 なお、予算の関係上、これらはもう当教会からは再版されません。
 この度、第三巻『聖書、祈り、伝道』(上田光正著)が出版されま
 した。内容は、来年の宣教150年に合わせて、日本の教会がもう
 一度150年前の宣教師たちが伝えた「万国福音同盟会」(184
 6年ロンドンで成立)の伝道精神に立ち帰り、真に深く悔い改め、
 「聖書を読み、祈り、伝道しよう」との祈りを込めて語られた、信
 徒へのお勧め、講演、説教などです。引き続き皆様の教会で読書会
 のテキストなどにお使いいただければ、大変感謝です。 
  初版 2008.9.21   
配本3
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第2回配本 『日本伝道百五十年』
(近藤勝彦著)
  『美竹文庫』第二巻を謹んでお届け申し上げます。ご一読下されば大変幸いです。
第一巻の方は、大変ご好評の内に沢山の再注文いただき、三千五百部がままたく間に無くなって
しまいました。各教会で修養会や読書会のテキストなどにお使いいただきました御由、心から感
謝致しております。沢山の感謝状やご献金を賜りましたことも、この場をお借りして篤く御礼申
し上げる次第です。
第二巻は、特に日本におけるプロテスタント教会の伝道開始一五〇周年(二〇〇九年)を意識し
て主題が選ばれ、構成されています。
私どもの教会では、伝道を考える場合に、自分自身の教会のみならず、日本の教会全体に於いて、
宣教力の停滞と著しい《地盤沈下》を来している現状を無視することは出来ない、との思いを強
くしております。長老会では、そのような認識に基づき、私ども日本の教会が現在どのようにこ
の一五〇年の日本伝道を総括し、どのようにこれからの五〇年ないしは一〇〇年を歩みはじめた
らよいかを考えるために、今年五月、近藤勝彦先生を講師にお招きし、近隣の教会の兄弟姉妹を
もお招きして公開講演会を開きました(なお詳しくは、本書一二〇頁以下の、著者御自身による
「あとがき」御参照のこと)。私どもは、先生の御講演から「日本の伝道はこれからだ」という
力強いお言葉を頂き、大変大きな慰めと励ましを受けたことでした。そのようなわけで、是非こ
れを一人でも多くの兄弟姉妹にお伝えいたしたく、本書を上梓する次第です。
従いまして、この時の御講演をもって本書の劈頭を飾らせていただきました。また、伝道につい
て早くから深いご関心を抱き、日本の教会に警鐘を鳴らし続けてこられた近藤先生の御講演の中
から数編をお選びいただき、更に聖書黙想三編をお加えいただき、一冊の本とすることが出来ま
した。全体の編集につきましては、美竹教会文庫委員会が責任を負っております。
第一巻同様、第二巻も、本教会の総会決議により、一切が伝道特別献金で賄われております。従
って、教会で有益にお使いくださる場合に限り、送料とも無料で配布させていただきます(一教
会一〇部ぐらいまで、ご希望の教会は冊数をお知らせ下さい)。
皆様の教会の主にあるご平安とご健勝を心からお祈り申し上げます。
  二〇〇七年宗教改革記念日
                                            美竹教会牧師 上田光正
  初版 2007.10.31 (宗教改革記念日)
配本2
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第1回配本 『伝道の幻に生きる教会の建設』
(山口隆康著)
  この本は、美竹教会で2005年9月19日に「21世紀に
 於ける伝道する教会の建設」と題して為された信徒修養会の主
 題講演が元になっています。
 「幻がなければ民は堕落する。 教えを守る者は幸いである」と
 いう箴言29章18節の御言葉から始まって、「伝道の幻」を抱
 くべきことが説かれています。教会の伝道を真剣に考える者にと
 って、必読の書です。牧師や役員だけでなく、信徒の方々にもお
 読みいただけます。大いに啓発され、また、励ましを受けるもの
 と信じます。
  著者はご存じの通り、東京神学大学の実践神学の教授であり、
 同時に五反田教会の主任牧師、玉川平安教会の担任牧師であられ、
 また、現在横浜の「センター北駅前礼拝堂」を中心に強力な開拓
 伝道を進めておられます。優れた独創的な思索家であると同時に、
 大きなスケールと秘められた情熱を持つ伝道者・牧会者です。 
  初版 2006.4.30   改定版 2006.9.20
配本1
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